Push Push

Herbie Mann

Push Push

What's Going On

Spirit In The Dark

Man's Hope

If

Never Can Say Goodbye

What'd I Say

Funky Nassau

2003年夏、ジャズフルート奏者のハービー・マンが死んだ。73歳だったそうで、まあ、ちょっと若死にかな、とは思うが仕方がないとも言える年齢で微妙だ。
 別にこの人が凄く好きなワケではないのだが、ある時、中古で安かったし、ジャズのフルートってかっこいいよな、くらいの軽い気持ちで買ったのがこの人の"Push Push"と言うアルバムだった。

71年発売のソウル・ジャズっぽいアルバムで、実際そっち方面のミュージシャンをバックにやっている。いや、これが「そっち方面」ってもなかなか凄いメンツなのだ。メンフィス系とNYの大物ずらり、であるとりあえずリストアップしてみよう。
 まずフル参加してる基本メンバーはリチャード・ティー(K)&ラルフ・マクドナルド(Perc)、そして大者、デュエイン・オールマン!コレがまた良いギター弾いてくれてるのよ。
 それにNY組はお馴染バーナード・パーディ。ベースがパーディのキング・カーティスバンドでの仲間ジェリー・ジェモットに同バンドからギターでコーネル・デュプリーも。デヴィッド・スピノザ(G)はメンフィスチームの録音にも参加。ベースはもう一人チャック・レイニー。
 そしてメンフィスチーム、ドラムはなんと、アル・ジャクスンJr.!もうコレだけでファンキー決定だが、ベースにも勿論相棒のドナルド・ダック・ダン。MG's半分揃ってます。ってーかクロッパー不参加が不思議なくらいで。

そんなメンツでやる曲がまたアレサの"Spirit In The Dark"やらレイ・チャールズ"What'd I Say"挙句に大ネタ"What's Goin' On"だ参ったか。
 とか言いつつ一番かっこいいのが無闇にファンキーなオープニングのタイトル曲だったりするのもイカすのだが。買ったとき漠然とイメージしたもの「まんま」な音。まあ、俺はアシッドジャズっぽいものをイメージしちゃってたワケなんだけど、そう言うイメージでいいかげんに700円で買ってここまで大成功だと、さすがに親指の1本も立てようというものである。10分もあるし700円ならコレ1曲でも損はない。
 しかし、スウィート&ムーディーにカヴァーする"What's Goin' On"も心地よいし、"Spirit In The Dark"はエラくクールだ。NY組がこう来ればメンフィス組は案の定アーシーに"Man's Hope"をキメてくれるし、"If"ではまたムード溢れる、深夜ラジオで心地よい感じ(解りにくいか?)に仕上げている。ちょっとルパンのサントラっぽい感じもするかな?
 勿論キメにはぴったりの"What'd I Say"はオリジナルにも負けない程「踊れる」ヴァージョンになっていてもう気持ち良くってたまらん。ちなみに"Fanky Nassau"はボーナストラック。こちらもなかなか良い。レゲエのパターンを流用したようなドラムが面白い。

それはともかくだ。

このおっさんジャケインパクトあり過ぎ!サウナあがりのマッチョハゲって感じで恐いよう。男性ホルモン過多っぽくて恐いよう。フルートが棍棒に見て恐いよう。
 ブラバン出身者やクラシックファンにはフルート自体のイメージが変わってしまうショッキングなジャケなのではなかろうか。実はこのジャケのインパクトでうっかり買ってしまったと言う線も否定できないが俺の性的嗜好は極めてノーマルですよ。

う〜ん、恐いよう。