The White Room

The KLF

What Time Is Love? (LP Mix)

Make It Rain

3 A.M. Eternal (Live at the S.S.L.)

Church of the KLF

Last Train to Trancentral (Live from the Lost Continent) (LP Mix)

Build a Fire

White Room

No More Tears

Justified and Ancient

「テクノ」と呼ばれた音楽があって、80年代にはYMOやクラフトワーク、ゲイリー・ニューマン等がそう呼ばれていた。実際には「テクノ・ポップ」の略で、実際そう言う言葉が使われていたのは日本だけだという(海外ではエレクトロ、エレクトロニック・ポップ等と言われていたらしい)。
 90年代に入って、再び「テクノ」がシーンに出現する。アシッド・ハウスを母体にした彼らの音楽は「テクノ・ミュージック」と呼ばれ80年代のものとは区別される。
 で、90年代初め頃にビートUKを毎週見ていた俺にとってのテクノは当然こっちなワケで、当時は808ステイト(草分け)、Altern 8(日本盤はついに出なかった。残念だ)、ヒューマン・リソースやら2アンリミテッド(小室に死ぬほどパクられた)、初期のプロディジー、モービーに(ロック出身だが)シェイメン等、多くのテクノ/ハウス系アーティストがチャートを賑わせていた。その中でも最大の衝撃は彼ら、KLFだった。

著作権解放同盟"The Kopyright Liberation Front"略してKLF(CをKに綴り変えるのがキンキーだ)はThe JAMs(Jastified and Ancient of Mu Mu)として1987年から活動、その「著作権開放」のポリシーに従いアバ、ビートルズ、ペトゥラ・クラーク、ホィットニー・ヒューストン等をサンプリングしまくったヒップホップのレコードを大量にリリースしていた。結果、アバから訴えられたりしているのだが全然懲りない彼らは89年から本格的にKLF名義(それ以前はレーベル名としてこの名前が使われていた)での活動を始める。
 後にセカンド・サマー・オブ・ラヴのアンセムにもなる"What Time Is Love?"はこの頃生まれた。さらには超名盤、アンビエント・ハウスの最高傑作アルバム"Chill Out"(ホント最高。いまだに良く聴く)をリリースしたりしながら特に90年代初期において大ヒットシングルを連発する。スタジアム・ハウス3部作と呼ばれる"What Time Is Love(remix)","3AM Etarnal","Last Train To Trancentral"を立て続けにヒット。更には"Justified And Ancient"ではなんとカントリーの大物タミー・ウィネットがヴォーカルで参加、そしてラストシングルとなった "America, What Time Is Love?"はグレン・ヒューズが歌っている。これらは全て大ヒットしたが、ブリット・アワーズの会場で空砲をぶっ放したりの気候を繰り返し、突然ショービジネスとの決別を宣言する。

誰も知らないだろうから簡単に歴史を書いてみたが、とにかく彼ら、やることにハッタリが利いている。ゲストは常に豪華で、JAMs時代にもThe Tomeloads名義でゲイリー・グリッターと共演(曲は彼の"Rock'n Roll"の改作!)したり、ペットショップ・ボーイズとの共演シングルもある。更にこのアルバム"The White Room"にはP.P.アーノルドが参加したりもしてるのだ。
 曲はとにかく反則なほどに解りやすい。「3部作」も最初のヴァージョンでは(ピュア・トランス・オリジナルと呼ばれる)普通のハウスだが、シングルヒットしたヴァージョンではラップが主体になり、覚えやすいメインメロディーもついてくる。あの「ジュリアナトーキョー」でもかかりまくっていたらしいからその解りやすさも想像して貰えるだろう。でもあのシリーズのCDに入ってた書き捨てなテクノトラックとは完成度が全然違う。こればっかりは聴いてもらわんと解んないだろうが。
 更に末期の2枚では"Justified And Ancient"のリフは"Voodoo Chile"のイントロで、これをバックにウィネットがラッパーと共演するんだから世界観は異常だ。ビデオではムーの女司祭の格好で神殿の上で歌っているんだからたまらない。もう1枚の"America"の方はモーターヘッド"Ace Of Spades"のリフにラップが載る。それに加えあのグレン・ヒューズのシャウトだ。しかし異常ではあるが常にポップ。聴けば解るが売れないわけが無い。

最後には唐突に声明文を残し消滅したKLFだが、実はたまに他の名義で復活している。しかし残念だが当時のクォリティーは保てなかったようだ。2000年には満を持して2K名義で"Fuck The Millenium"をリリースしたがたいして売れなかった。でもそんなハッタリ崩れも結構彼ららしくて、好きではあるんだけど。