Son of a Gun
I Can't Sleep
Timeless Melody
Liberty Ship
There She Goes
Doledrum
Feelin'
Way Out
I.O.U.
Freedom Song
Failure
Looking Glass
90年代の初期、俺は今とは比べ物にならないほどの新譜を買っていた。毎週欠かさずビートUKをチェック、従兄弟やバンドのメンバーとの情報交換、新宿ヴァージンメガストア通い。そうやって当時のUK最新を常にチェックしていた。そうやって手に入れたレコードは全てが最高ではなかったし、あまりにも時代のもので今ではちょっと聴けないものもある。流行りを追っていただけという側面があったのも否定は出来ないが、勿論逆にエヴァーグリーンを手に入れることも多々あったわけだ。
La'sのデビュー作(にして唯一のアルバム)は90年のリリースだから俺が新譜漁りを始める若干前の作品だったと思う。あまり後追いだったという記憶もないのだが、多分実際には出てから1年ぐらいしてから買ってたんじゃないだろうか。
当時のマンチェスタームーヴメントの流れで出てきたバンドの多くはポップでダンサブルな音楽だったのだが、リバプール出身のラーズにはあまりハウスの影響はなかったようだ。あの頃にしては凄く素直なポップミュージック。いや、今聴いても充分にシンプルなサウンド、そしてシンプルなメロディ。誰が聴いても普通にいい曲、しかもほとんどの曲は3分を切る長さ。そう、同郷の「先輩」を思い出させるに充分な「超良質のポップ」だったのだ。
まあ、"There She Goes"の良さを認めない場合、と言うのも考えにくいのでむしろ他の曲を推したい。勿論この曲は完璧、究極である。だが、他も凄くいいのだ。ってーか捨て曲無し。例えばトップの"Son
of a Gun"から"I Can't Sleep"の流れは常にこの2曲をセットで聴きたいと思わせるし、"Doledrum"や"I.O.U"のアコースティックギターの使い方は初期ビートルズにおけるレノンのJ160Eに匹敵する絶妙さ、ってーか影響受けてるんだろうが。キンクスを彷彿とさせる"Freedom
Song"もUKロックファンには感涙モノだろう。"I.O.U"や"Fairure"ではロカビリーへの憧憬も伺わせる。
とにかく全曲がポップでコンパクト。無駄は一切無し。全12曲があっと言う間に終わるが、当然俺の手はCDプレイヤーのスタートボタンをそのまま押すのだ(取り換えるのが面倒くさいから、と言う説もある)。
実は例のごとくメンバーは作品を酷評している(ほとんどデモに近いヴァージョンをレーベルが勝手に使ったりとかあるようだ)が、本人がどう思おうとこのアルバムは完璧である。サウンドにも隙が無いし、ガイドヴォーカルのつもりだったと言う歌も(逆にリラックスして歌っているせいか?)素晴しいものだと思う。「本気ヴァージョンを聴きたい」と言う考えも解るが、この段階でコレだけ完璧だと逆にこれを超えたら良くないんじゃないか、とも思う。バランスってものがあるのだ。