Live Rust

Neil Young & Crazy Horse

Sugar Mountain
I Am A Child
Comes A Time
After The Goldrush
My My, Hey Hey (Out Of The Blue)
When You Dance I Can Really Love
The Loner
The Needle And The Damage Done
Lotta Love
Sedan Delivery
Powderfinger
Cortez The Killer
Cinnamon Girl
Like A Hurricane
Hey Hey, My My (Into The Black)
Tonight's The Night

 まあ、ライヴ・エイドで見るかぎりじゃあこのおじさんあくまで「フォークの人」せいぜい「カントリーの人」って印象で、当時そう言う音楽に偏見に近い感覚を持っていた俺には正直、退屈だった。俺が彼に本格的な興味を持ちはじめるのは毎度で悪いがウェラー先生の影響である。シングルのカップリングで"Ohio"を聴いた俺は、そのあまりの格好良さに原曲が聴きたくてたまらなくなっていた。ポールは「this is NEil Young's song called "OHIO"」と紹介していたので、レコード・コレクターズで調べたがニールのアルバムには載っていない。「???」となったが、実はこいつはCSN&Yの曲で、しかもニールのベスト"Decade"には入っていたので、何故か盛岡までの旅行の帰りに厚木で買った。これが出会いだ。ちなみに盛岡ではDr.ジョンとも出会っている。

 "Ohio"はウェラーのヴァージョンに比べ、いくぶんもっさりとして最初は今一にも思えたのだが、すぐにカヴァー以上に気に入りはじめた。また、ライヴ・エイドで聴いた「フォークな」曲もじっくり聴くとすぐに気に入った。しかしそれ以上に気に入ったのが案の定と言うか、"Cortez The Killer","Like A Hurricane","Down By The River"といったヘヴィーで長尺のロックナンバーだった。「ニール・ヤングってこんな人だったのか!」かくして俺はニール・ヤングを好きになったのだが、実はオリジナルアルバムは数枚しか持っていない。実は"Rust Never Sleeps"も持っていないくせに"Live Rust"を紹介する。

 まあ、おおまかに言えば"Decade"に入っていなかった(ベスト盤リリース当時まだ出ていなかった曲なのだが)"Hey Hey, My My"が聴きたかったのだ。まあ、見れば解る通りある意味でもう1枚ベストを買ったようなものだ。ここにもし"Ohio"が入っていたら俺は"Decade"を買わなかっただろうとさえ思える。そして選曲だけでなく、演奏も凄い。まあ、バックが例によってクレイジー・ホースだし、「乱暴&豪快でもちょっと繊細」な演奏がこれでもかって程楽しめる。
 前半はアコースティックセットで、定番"Sugar Mountain"から始まる。この手の曲ではかなりはっきりとニールの「繊細」っぽい部分が見える。ワイルドなルックスに反して妙に透明感のある声が彼の持ち味だと思うんだけど、まずはこういう曲でそう言う部分を堪能できる。ただ、ロックなナンバーを聴かずしても「それだけじゃない」のが解るはず。"My My,Hey Hey"等では抑えた熱さのようなものを感じ取れるはずだ。
 そして待望の後半。クレイジーホースを加えてのエレクトリックセットだ。ここでは"The Loner"の様なポップな曲から始めて後半に行くにしたがってどんどんヘヴィーなナンバーが出てくるという構成になっている。特に"Cortez The Killer"以降はもう必殺ナンバーのオンパレード!"Like A Hurricane"ではもうテンション最高潮だ。それでも声は相変わらずの透明感。決してシャウトしたりはしないのだが、それでもノイジーなバッキングには全く負けることが無い強力な歌声だ。ラストの(俺の目当ての)"Hey Hey, My My"まで、この強烈なテンションは持続する。

 ハードロック的なものとは対極にあるような歌だけど、それでいて並大抵のハードロックよりもっと熱い。成程、90年代以降のロッカーに信頼されるわけだ。グランジバンド(懐かしい言葉だが)にとってのニールはパンクにとってのフーみたいな存在だったに違いない。