Smile!

The Remo Four

Heart Beat
The Skate
No Money Down
Rock Candy
The 7th Son
Roadrunner
Brother Were Are You
Jive Samba
Nothin's Too Good For My Baby

 何となく「器用なスタジオミュージシャン肌のバンド」と言うイメージがあるレモ・フォー。それは60年代のポップシンガーや、ジョージのWonderwallのバックを務めたイメージから来るものだが、このアルバムを聴くと、実にモッドなバンドだということが解る。あれ?こんなにオルガンカッコ良かったっけ?って思っちゃったりね。歌もいいし。

 聴きどころが多いアルバムだが、やっぱり「モッズ音楽ファン」的には2曲のジャズナンバーがミソじゃないだろうか。"Rock Candy"はジャック・マクダフのカヴァーで、ブライアン・オーガーもやっている(あっちは何故か"Back At The Checkin Shack"とミスクレジット)。当然聴き比べたくなるのが人情。オーガーの方がちゃんとジャズ的で、オリジナルを尊重しているのだが、こっちは当然オリジナルへの敬意も充分に感じさせたうえで、もっと乱暴に、ロック的な解釈を交えているように感じる。
 もう1曲の"Jive Samba"は(Adderley)のクレジット。オリジンは聴いてないけどコレはキャノンボールの方のアダレイで、レモ・フォーはサックスが無い分オルガンをブイブイ言わせてクールにキメてます。ほとんどソロ状態のドラムもたまんねえなあ。

 それから"Roadrunner"がボ・ディドリーのじゃなくて正式タイトル"(I'm A) Roadrunner"のジュニア・ウォーカーの曲ってのも結構ポイント高い。どっちもモッズ〜60'sビートファンが大好きな曲で、「お!コレやってるのか!」って思って違う方が入っててもがっかりしない、って言う互換性の高い全然違う曲(なんだそれは)なのだが、コレの方が微妙に通っぽい(って言うのは馬鹿っぽいが)感じだよね。SDGに劣らず、良い演奏です。
 オープニングの"Heart Beat"もバディ・ホリーのではない(誰がオリジナル?)が、ポップなメロディに太いヴォーカル、クールなバッキングが最高の逸品で、コレでグッと来ないモッド音楽好きも少ないんじゃないの?ってな仕上がり。

 CDはボーナスでスター・クラブから出たシングル曲とかが入ってるケド、この"Peter Gunn"はいただけない。ってーのは、実はこの曲にはもう1テイクあって、パイから出したシングルヴァージョンなんだけど、こっちの圧倒的に凶暴な演奏を聴くとこんなヴァージョンかったるくて聴いてらんなくなっちまうのだ。全てのパートが暴走するこのヴァージョンを聴くためだけに「The Pye Singles」も入手する必要は絶対にある!と力強く言っておきたい。