Santana

Santana

Waiting
Evil Ways
Shades Of Time
Savor
Jingo
Persuasion
Treat
You Just Don't Care
Soul Sacrifice

 これもライヴ・エイドで出会ったバンドの一つだが、本格的に聴きはじめるのは随分遅かった。そこで聴いた曲が入ったアルバムが見つけられなかったのが大きな理由だが、他にはまった多くのバンドに比べて若干ピンと来てなかったのもホントだ。"Premera Invasion"は気に入っていたがもう1曲の"Open Invitation"(ヴォーカル入り)はあまり好きじゃなかったというのもあるし。

 そんなワケで本格的に「来た」のは言うまでも無いかもしれないが「ウッドストック」である。勿論フーやヘンドリクス目当てで見たDVD(いかに見たのが最近かがばれるな)だが、最も俺の目を奪ったのはサンタナのパフォーマンスだった(2位はスライだった)。
 デビュー前だというサンタナはそうとは思えない堂々のプレイ。勿論一番カッコ良かったのはバンドリーダーではなく、クールに爆裂するオルガンを弾くグレッグ・ローリー、そしてあの映像では明らかに主役だったドラマー、マイケル・シュリーヴだ。
 とにかく"Soul Sacrifice"でのシュリーヴのソロは凄かった。そりゃあ確かにラテンフレイバーではあるが誰が聴いてもロックなハードプレイを高速で叩き出す。しかも、ドラムソロが歌っている。俺はドラマーのクセにドラムソロを聴いていると飽きやすいという性質を持つのだが、彼のソロは飽きるどころかもっと聴きたかった。過去聴いたなかで最高のドラムソロだったのだ。
 中学高校とブラスバンドでパーカッションをやっていたから、と言うワケでもあるしそうでもない気もするが、パーカッションの洪水ってのも大好きなのだ。ラテンの楽しさの大半はここによる、と信じてる俺は偏ってるだろうか。

 勿論慌てて買いに行ったサンタナのCDはこのデビュー作である。勿論有名な"Abraxas"という選択もあったが、やはり"Soul Sacrifice"が聴けないことには何の意味もない。幸い、ここにはウッドストックのヴァージョンまでボーナス収録されていた。これを買わない馬鹿はいないではないか。

 ラテンの印象は「熱い」のだが、ここでのサウンドはオルガンのせいもありどこかクールさも漂わせる。オープニングの"Waiting"からしてグイグイ引っ張るのはオルガンであり、サンタナのギターは出しゃばることは決してない。マイルス・デイヴィスのような存在なのかな、とも思った。
 この"Waiting"はリズム構造や盛り上がり方が"Soul Sacrifice"ににていることもあり個人的には大好きだ。この2曲で挟んでいるということは100%の強力さを保証されたようなものだ。
 ヴォーカル曲は少ない(9曲中4曲)が、その中ではやはりヒット曲の"Jingo"が強力だ。クレジットを見るとオリジナルではない(アフリカの曲か?)ようだが、次回作の"Black Magic Woman"の例もあるし、カヴァー上手なバンドは信用できるものだ。そもそもこれを「サンタナの音じゃない」と言う阿呆はいるまい。ラテンとロックとアフリカの自然な融合体が既に出来てるのも凄い。内側からフツフツと来るようなグルーヴは"Waiting"や"Soul Sacrifice"とはまた別の魅力だ。
 ちなみに"Jingo"は前2曲とメドレーになっているが、その流れも絶妙。特にアッパーな"Savor"からの移行はかなりかっこいい。ボーナストラックの"Savor"のライヴは長くて楽しいがこの流れがないのが逆に物足りない。
 他にもアルバム中最もロック的なグルーヴを聴かせる"Persuasion"やほとんどラテンジャズの"Treat"なんかもワリとモッド的な意味で「クール」なんじゃないだろうか。

 そう言えばサンタナのギターに関して全く触れていないが・・・まあ、いいや。ローリーやシュリーヴやパーカッション隊の方がかっこいいんだもんな。泣き?何それ。