Slayed ?

Slade

How D'You Ride
The Whole World's Goin' Crazee
Look At Last Nite
I Won't Let It 'Appen Agen
Move Over
Gudbuy T'Jane
Gudbuy Gudbuy
Mama Weer All Crazee Now
9 Don' Mind
Let The Good Times Roll/Feel So Fine

 とりあえずジャケ写を見て欲しい。主役はこの男、右端の裸スーパーオンザ眉毛男、デイヴ・ヒルその人だ。正直、この写真じゃあ彼の魅力の一割も伝えているとは思えない。俺が最初に彼の姿を見たときの衝撃を...

 それは、ドイツの音楽番組、ロックファン全員必見のかの有名な「ビート・クラブ」の映像だった。当時はマイケル富岡司会のMTV(TBSで放送していた)の、「クローゼット・クラシックス」というコーナーでこの番組からの映像をよく流していたのだが、その日は最終回、「クローゼット・クラシックス・スペシャル」と題し、60〜70年代の名曲、名演を大量にオンエアしていた。その中で、彼らは現れた。
 ヴォーカリスト(ノディ・ホルダー)のいでたちも、そこそこのインパクトではあった。ハンチングから飛び出す大量のもみあげ。妙に老けてるし。ドラマーと、ヴァイオリニストは普通の色男だ。特にヴァイオリンをメンバーにいれているのは珍しいしかっこいい。しかし、一人、そこには凄い奴がいた。金髪の長髪だがものすごく中途半端な位置でまっすぐ切りそろえられた前髪。その下のずぶとい眉毛。日本人ばりの出っ歯。それだけなら変な顔の人だが、そこに持ってきてオレンジのつなぎ。黒と黄色のしましまロンドンブーツ。そして言葉では表せない変な動き。がに股でコントのように動きながらギブソンのベースを弾くその姿!俺は思ったね。「すげーかっこわりー」
 しかし音楽は良かった。そこで演奏されていたのは彼らの代表曲の一つ、"Coz I Luv You"。ざくざくしたブギーのリズムにカントリーというよりはトラッドフォーク調のヴァイオリン(というかフィドル)が乗るそのスタイルは、ステイタス・クォーを彷彿とさせつつも完全に独自の世界だった。すぐに魅了されたね、俺は。そう、「かっこわりー」そのルックスもコミで。
 後に知ったのだが彼は本来ギタリスト。ベーシストがフィドルをプレイするときには彼がベースを担当するというスタイルだったようだ。

 さて、肝心のその"Coz I Luv You"だが、実はこのアルバムには入っていない。聴きたければベストアルバム(俺が所有するのは「Wall Of Hits」)が必要だ。じゃあ何でベスト盤の紹介をしない?そう、要するに、メンバーの写真が載ってるジャケットを使いたかっただけなのだ。よって紹介したいのはこのアルバムではない。人には都合というものがあるのである。

 ここから追記する。ちゃんとこのアルバムを紹介するのが目的だ。強力なヒットを詰め込んだ前記のベストは必携だが、彼らのオリジナルアルバムも当然凄くかっこいい。このアルバムにも代表曲と言える曲が入っていて、それが"Gudbuy T'Jane"と"Mama Weer All Crazee Now"だ。どっちも典型的スレイドナンバー、直線的なブギービートにポップで異常に覚え易いメロディをハイトーンだが太い声でシャウトするスタイル。この曲をファンは大声で一緒に歌うわけだ。ドラムは妙にスネアを連打して独特の土臭くもダンサブルなビートを叩きだし、ベースはシンプルに徹してビートを強力にバックアップ。
 彼らのヒット曲は大抵こんな感じで、それ以外にもアルバムオープニングの"How D'you Ride"や"The Whole World's Goin' Crazee"もそう言った曲だし、ジャニスの"Move Over"もすっかり彼らスタイルでカヴァーされている。ノディのハイトーンならジャニスの曲でも楽々カヴァーだ。勿論ラスト、レイ・チャールズの"Let The Good Times Roll"を含むメドレーも完全なパーティソングと化す。ひたすらポップで無闇に楽しい、ビートが効いててダンスできるのが彼らの最大の魅力なのだ。勿論馬鹿な顔や変な綴り(GudbuyとかCrazeeとか)も魅力だけどね。