 |
Care Of Cell 44
A Rose For Emily
Maybe After He's Gone
Beechwood Park
Brief Candles
Hung Up On A Dream
Changes
I Want Her She Wants
This Will Be Our Year
Butcher's Tale (Western Front 1914)
Friends Of Mine
Time Of The Season
|
ゾンビーズって分類が難しい。いや、普通に「ブリティッシュ・ビート」でいいんだけど、やっぱりデビュー作聴くとモッズ好みだったりもするでしょう。でも、このアルバムのサイケっぽさって、モッズ好みじゃないでしょ。勿論無理に分類する必要も無いし、ゾンビーズはモッズバンドだなんて馬鹿な主張なんか勿論、しない。ってーか、全く違うし。何となく不思議な立ち位置だな、って思っただけ。
思ったのは、当時のイギリスのサイケの流れだけでは語れないって言うこと。勿論「ペパー」を通過した音楽で、サイケデリックなカバーに包まれて、って言う部分は間違いないんだけど、だからってジャケ見てスキップ・ビファーティやトゥモロウ、いや、そこまで言わなくてもオグデンやサタニック・マジェスティーズイメージして聴くとこれは明らかに違う。勿論、ペパーとも違う。
じゃあどういう流れかって言うと、俺の耳にははっきりとペット・サウンズの影響が聞き取れる。それどころかスマイルさえも・・・。ハーモニーを生かした部分っていうだけではない。例えばドラムの使い方(または使わな方)にスマイル(実際にはスマイリー・スマイル)の影響を感じ取れるのだ。それにエフェクトや毛色の違う楽器よりメロディを生かした音作り。塗り固める代わりにそぎ落とす方法論はブライアン・ウィルスンのそれに近いんじゃないだろうか。
"Care Of Cell 44"ののメロディやハーモニーにビーチボーイズの匂いを感じたところからこういう考えに至ったんだけど、中間部でアカペラハーモニーになるところなど、テンポアップした"God Only Knows"って感じだ。この曲は俺が一番好きなゾンビーズの曲でもある。
"Changes"にはスマイルを感じた。アカペラっぽさから来るんだろう。何となくピンク・フロイド(当然シドがいた頃)とブライアンを足して、狂気を引いた感じ。そう言えば"A Rose For Emily"のタイトルからもフロイドを思い起こすが。可愛らしい旋律と言う点でも"See Emily Play"と共通している。勿論ゾンビーズは相変わらず正気なのであるが。それにしてもこの曲、ピアノの弾き語りなのに妙にサイケに聞こえるのは気のせいか。
メロディと言えば"Maybe After He's Gone"も美しいし、"I Want Her She Wants"や"Friends Of Mine"の素直なポップさも気持ち良い。ちょっとアルバムの音世界からは浮いている気もするが。
しかしとどめを刺すのはやっぱり誰もが好きな(言い過ぎ?)"Time Of The Season"だ。確かに好きなのは"Care of Cell 44"だけど。完璧なのはどう考えてもこっちだもん。最小限の楽器で奏でられるヴァースと控えめながらも切れ味鋭いギターが入ってくるサビの対比。そしてクールなオルガンソロではじける瞬間の高揚感。パーカッションとして使われる「Ahh」っていう呼吸音と手拍子。計算され尽くされてるアレンジ。ちょっと出来過ぎなくらい。
結局色々考察してみたって、大好きな2曲で挟まれた、素晴らしいメロディが詰まっているアルバム、これだけで充分ちゃあ充分なのよ。
|