2002年の発売時にはMDK'sのサイトでもレビューをやったが、今聴きかえしても凄くいい作品だ。その時も書いたように、近年の作品では凄い「ロックな」コステロが聴けるのだ。しかし、単純にアトラクションズ的パンキッシュな作品が並んでるかというと、むしろそう言う作品は少なく、それ以前からのジャズやクラシック、ポピュラー畑との共演の経験を生かし、その上で新バンド、ジ・インポスターズ(ブルース抜きのアトラクションズに新たなベーシストを加えている)のエレクトリックなサウンド、更にエレクトロニックな打ち込みサウンドを加え、無理の無い、コステロらしい今のロックサウンドが展開されるのがこのアルバムだ。 打ち込みサウンドはむしろジャジーな雰囲気の曲に多く聴かれる。その中でも白眉と言っていいのが"Spooky
Girlfriend"だ。この曲はコステロ自身によるプログラミングと新ベーシストデイヴィー・ファラガーの印象的な太いベースがサウンドの要になっている。そこにアコースティックギターと、コステロの哀愁の漂うヴォーカルが絡み、他にはない独特の世界が繰り広げられるのだ。 勿論従来のアトラクションズを思い起こさせるポップナンバーも多い。オープニングナンバー"45"は過去の名曲群にも引けを取らない素晴しいメロディと快活なビートが聴ける。"Tear Off Your Own Head"もそう言う曲だ。これらの曲でもファラガーが太くてうねるベースを聴かせてくれる。そうだな、まるで人の曲で張りきってるときのポール・マッカートニーみたい、って言えば解り易いかもしれない。 そして"Daddy Can I Turn This?"ではこの二つの路線の中間的な音を作りだし、その結果、より攻撃的な一種グランジ的とも言えるサウンドになってしまっている。この曲は結構凄い。久々にコステロの曲で凶暴な気分になれた気がする。 リリース当時は"Smile"が浮き上がっていると感じたし、確かにアルバムの音には全然そぐわないのだが、勿論この曲は単体で聴けば素晴しいものだ。最近のジャズ風味コステロが好きな俺のような人にはたまらない。本人気持ち良さげに歌いすぎだが。 |
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