珍しくイアン・ペイスをフィーチャーした"Chasing Shadows"でアルバムは始まる。タムを連打するパーカッシブなプレイにエヴァンスの伸びのあるヴォーカルが乗ると言う、ミスマッチの妙を堪能出来る作品で悪くない。もしこのメンバーが存続し、ライヴでこれをプレイする事があったらこのままドラムソロに続いたかも・・・とも思える。 "the Painter"では今までロードの陰に隠れがちだったブラックモアがかなり大量のギターソロを披露する。この曲を含み"Why Didn't Rosemary"、"The Bird Has Flown"ではかなりこの後の展開を予感させる部分も出てきてはいるが、まだ"Hush"の世界からそう遠くには来ていない感じだ。しかし"Why Didn't Rosemary"でのビート感とソロパートの感触は同じブギー調の"Black Night"や"Starange Kind Of Woman"を彷彿とさせる物になってきている。個人的にもこの3曲の流れが一番好きだ。第1期において、"Wring That Neck"以外で最もハードロックに接近した瞬間である。この時やはり、ブラックモアはエヴァンスのヴォーカルにフラストレーションを感じていたのだろうか・・・ 閑話休題。最後にロードの世界である。言うまでも無く"April"がソレで、念願のオーケストラ(小編成ではあるが)との共演を実現させ、彼を調子づかせ、次回作へ繋げてしまった「問題作」である。実際のところ、俺はこの曲はあまり好きになれない。これなら前作の"River Deep Mountain High"の長いイントロの方がいい。なんか舞い上がりすぎてると言うか、手法に音楽が負けている感じもあるし。この曲の欠点はそのまま次のアルバムに持ち越されてしまう。困ったもんだ。 |