ブラックミュージック嫌いを公言する困った自称「ロックギタリスト」はパープルの進化に邪魔な存在になっていたのはこのアルバムを聴けばよく解るし、実際、ブラックモアよりボーリンが弾くべきだったと思えるものも多くある。タイトル曲や"Lady Double Dealer"、"High Ball Shooter"以外はもはや旧来のパープルの姿を残しておらず、保守的なファン(リッチー・ブラックモアを含む)がどれだけ面食らったかも想像がつく。単体で聴いたらとてもパープルに聞こえないような曲が並んでいるんだから。 そうはいいつつも、「旧型」ナンバーのクォリティの高さを特筆しないわけにもいかない。アルバムのハイライトと呼べるのはまさしくこれらの曲である事は否定出来ない。"Stormbringer"は第4期でもエンディングを飾った名曲で、パープル型のハードロックに横ノリを持ち込む事に成功。未来に繋いでいる。ブラックモアもさえたフレーズをキメているし、ロードのシンセ(アープかな?)もうねって気持ちよい。シンセ使いのアプローチがプログレ/ハードロック寄りではない事にも注目。 派手なところは「旧型」に持っていかれているが、むしろ派手ではないのが「新型」の旨味。リッチーさえもファンキーになってしまって全然パープルに聴こえない"Love Don't Mean A Thing"のシブさ。サビでヒューズが飛び出してくる時の快感は替え難い。ヒューズがソロで歌うクールな"Holy Man"、ロードのエレピがファンキーな"Hold On"、この3曲の並びが大好きなのだが、これはもうほとんどブルーアイド・ソウル?って世界を感じさせる。B面の"You Can't Do It Right"や"the Gypsy"も含め、この辺はもうパープルと言うよりトラピーズ(特に3rd)の空気感に近いものがある。むしろCome Taste The Bandよりも黒っぽい世界に寄ってるのが面白いところだ。第4期ではここでの実験をより消化したのかもしれない。 ラストは少しカヴァーデイルがやり過ぎた"Soldier of Fortune"だが、個人的にはこの曲だけが今一つ好きになれない。元キャバレー歌手の面目躍如である。 |
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