Go For The Throat
All Shook Up
Teenage Anxiety
Tin Soldier
Keep It On The Island
Driver
Resless Blood
Go For The Throat
Lottie And The Charcoal Queen
Chip Away (The Stone)

 ハンブル・パイの再結成とは言っても、オリジナルメンバーはマリオットにシャーリーだけ。ギターにはボビー・テンチ、ベースにアンソニー・ジョーンズを迎えてのアルバムである。スモール・フェイシズ再結成同様にどっちかというとマリオットのソロの延長上にあるが、元々後期パイ自体マリオット色が極めて強かったのでむしろ違和感は少ない。むしろシャーリーのドラムが「パイの音」の中で占める部分の大きさを感じさせてくれる。この人のドラムだけで結構パイに聞こえるのだ。不思議なコトに。

 オリジナルパイ時代から同様、カヴァー曲が多いのはもはや特徴と呼べるものではないような気もする。オープニングからエルヴィスの"All Shook Up"をヘヴィーにキメる。もはや原曲の面影はほとんどないのもパイらしいところ。
 マリオットの自作である"Teenage Anxiety"はソウルっぽい曲調を持っている。後期パイからの流れを汲む曲だが、バンドのみのシンプルなサウンド。シャーリーのドラミングが相変わらずヘヴィーでよい。テンチのギターも伸びやかで結構好きだな。
 何とここでセルフカヴァーが。"Tin Soldier"は言うまでもなくスモール・フェイシズの名曲で、ここでは細かいところは各自に任せつつ大きくアレンジを加えないでプレイしている。しかし、若いころの自身によるパワフルなヴォーカルにはかなわない様で、その辺が寂しい。なぜかバンドの音も他の曲よりパワー不足に聞こえるが・・・原曲が凄すぎるのか。
 "Keep It On The Island"もパイらしいゴツゴツしたリズムの曲。ブレイクでのタメの絶妙かつアバウトな感覚が好きだ。クリック聴いてたら絶対こうはならないよね。この曲ではマリオットとテンチがヴォーカルを分け合っていて、前期のパイを彷彿とさせる。何だかんだでパイっぽさを感じさせちゃうのも上手いなあ。
 "Driver"はジョン・リー・フッカー風に始まって一気に爆発するブルーズナンバーだ。ヴァースからサビのコントラストが凶暴な気分をもり立ててくれる。
 "Restless Blood"はポップなメロディを持つブギーで、作者はリチャード・スパ。ラストの曲(後述する)もこの人の作品だし、Quoの "Somethin' 'Bout You baby I Like"もそうだが、やはり共通するテイストのある曲だ。この曲でもブリッジでテンチが歌っている。
 タイトル曲"Go For The Throat"はヘヴィーなリフが印象的な曲で、唯一マリオットとテンチの共作となっている。ギターの吠えっぷりも良い。
 "Lottie And The Charcoal Queen"はアーシーな雰囲気の曲。ミドルテンポで熱くシャウトするヴォーカルが素晴らしい。聴いていて一番心地よいかも。出だしのメロディはマリオットがロニー・レインとマジック・ミジッツ名義で録音した"Lonely No More"に似ているが、関係はあるのだろうか?
 ラストの"Chip Away (The Stone)"だが、コレも前述の通りR・スパの曲で、色々調べるとやっぱりエアロスミスのカヴァー、と考えてもいいようだ。エアロより重いビートになっていて、リフも明確なものはなくなっているのでキャッチーさは薄れている。ヴォーカルは多分テンチだと思うけど。マリオットの声がバッキングで聞こえるし。マリオットがこの時期珍しくオルガンでソロを弾いている。

 

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