ちょっと中途半端な編集盤。スモール・フェイシズがTV出演した際の演奏を収めたコンピレーションなのだが、コレがくせ者だ。というのも、5曲目以降はドイツの音楽番組、Beat Club出演時の演奏なのだ。ただし、問題なのがこれが67〜68年の出演だということ。つまり、この時期同番組はまだ例の「映像ごとオーバーダブ付きスタジオライヴ」を導入前。要するに回りくどく書いたが、司会者の紹介や拍手こそ入っているがこの6曲は全て口パク。要するにスタジオヴァージョンといっしょ、なのだ。曲によっては微妙にミックスが違う気もするが、何にしても映像があってなんぼ、ってモノだろう。 つまり、このアルバムの価値の全ては最初の4曲にある。この4曲は全てBeat Beat Beatという番組出演時の物で、観客も入れたリアルライヴである。スモール・フェイシズのライヴ音源というのは(少なくともオフィシャルには)ほとんどなく、特に初期のライヴという点ではBBCライヴと並んで重要な物だろう。マックが加入し、勢いに乗っていた頃のライヴで、サウンドのバランスは良くないが演奏は勢いもあって、パワフルで素晴らしい。自作の金字塔の一つ"All Or Nothing"以外は言ってしまえば「お仕着せ」の曲ばかり。特に"Hey Girl"や"Sha La La La Lee"は結構メンバーにも好かれていない(CDのブックレットのインタビューでマリオットは前者を「微妙なところ」、後者はマリオット、マックともに「嫌い」と発言)曲だが、そんなことを感じさせない気合いの入った演奏。ファンに嬉しいのはジミー・ウィンストンではなくマックが弾いている"What'cha Gonna Do About It"だろう。この曲ではロニーのコーラスもちょっととぼけた感じで素敵だ。 ただし、この4曲も実はCD-ROMになっているディスク2に全て映像版が収録されている。つまり、音だけ気軽に聴くという用途以外にはこのCDはほとんど価値がないのである。惜しむべきはQuicktimeムービーなので画像が小さい点。こういう物をまとめてDVDでリリースしてほしい物だと思う。そうしたら、こんなCDはお払い箱だ。 |
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