| Obscured By Clouds | ||
More同様、サントラ仕事のフロイドは(ポップミュージックとして)解りやすい。解りやすい上に、「典型的フロイド」も見せてくれるからフロイドとしても解りやすい。ましてやThe Dark Side of the Moonの直前ならば。 序盤の2曲はハードロック的要素を聞かせてくれるインストで、タイトル曲"Obscured by Clouds"はメタリックなギターとフロイドらしい空間の演出を聴かせてくれて、まさしくアルバムの入り口であると同時に初心者への入り口としても適している。間髪入れずに登場する"When You're In"はもう少し類型的なハードロック。 ここで登場する"The Gold It's in The..."で意表をつかれる。これが驚くことにフロイド流パワーポップというか、一瞬バッドフィンガーかなんか聴いてるような気分のポップナンバーなのだ。ポップだった初期の頃でさえ聴けないタイプの曲。しかもなかなか良い。ちょっといいアクセントなのだ。 "Childhood's End"はおそらくアーサー・C・クラークの小説(「幼年期の終わり」)からタイトルを取ったと思われる曲で、そのタイトルに相応しいようなイントロからパワフルなギルモアのヴォーカルパートにつなぐ、"Echoes"をコンパクトにまとめたような雰囲気さえ持つ曲。ただ、大きく違うのがその空気感で、それはアルバム全てに言えるのだが(低予算、短期間製作のせいか)サウンド全てが生っぽい。出音一発、という感じで、エコーなどの処理がきわめて少ないのだ。コレ、普段のフロイドならそれこそ大作に仕上げたんじゃないだろうか。たとえば"Obscured by Clouds"や、アルバム(というより映画の)テーマ的なラスト曲"Absolutely Curtains"(スペイシーなAtom Hert Mother的サウンドが堪能できる作品でもあり、アボリジニの音楽風パートを含む展開を持つ)等と合体させた組曲形式・・・妄想が膨らむ。 馬鹿みたいな"Free Four"なんてのもフロイドのユーモアのパート、ってコトでどーかひとつ。 |