Balboa Island


Phil May (Vo)
Dick Taylor (G/Vo)
Worry Allen (B/Vo)
John Povey (Key/Vo)
Skip Alan (D)
Frank Howerd (G)

Mark St. John (Prod./Perc)

 2007年、久々の新作。作ってるとは言っていたが、出るとは思わなかった。インタビューでメイやテイラーが語っていた通りのアコースティック色の強い作品に仕上がっている。

 まず1stインプレッションは「フィル・メイ、下手になった?」って言っても、この「下手」はニュアンスが違う。声が出なくなったとか、衰えたとか、そういう面もそりゃああるが、それ以前になんか「年輪」みたいなものがさっぱり感じられないってーか。チョイ前に出たライヴDVDでは感じた気がするんだがな(そこでは「衰え」は確かに感じた)。ともかく、悪い意味で若々しい、それが逆にいい、みたいな(笑)不思議な劣化ぶりを発揮してる。なんなんだ、このおっさん。但し、2002年頃には録音済みのPretty BeatとAll Light Upは「以前の」メイのまま。

 メンバーは「(S.F. Sorrow期-トゥインク)+スキップ・アラン」いわゆる最強メンバーに前作以来不同のフランク・ホランド(Gt)とマーク・セント・ジョン(プロデュース/Perc)を加えた7人。
 なお、某誌でのレビューにはマーク・セント・ジョンが一部ドラムも担当と書いてあったが、よく見ると「Ancient Trixon Drum」というクレジット。Trixon Drumってなんだ・・・って調べたらやっぱりまあ、ドラムはドラムなんだけど。普通にドラム叩いてると思うんだけど。「Ancient」っていう通り、Trixonは古いドラムメーカー。打面よりフロントが小さいバスドラ、もっと凄いのがたれパンダみたいなバスドラも・・・ かなりビザールな楽器メーカーらしい。

 閑話休題。

 シブいブルーズナンバーが多いのも今回の特徴で、もうフォークブルーズまんまカヴァーのFeel Like Goin' Homeや、タイトルそのまんまのブルーズながら、そのグルーヴだけで7分以上平気で聴かせてしまう(Blues For) Robert Johnsonなんてのもあるが、一番嬉しいのがディランのThe Ballad of Hollis Brownのカヴァー。ほとんどコピーなんだけど、コレがやっぱり良い。ってーか、プリティーズがホリス・ブラウン演ってるってだけで嬉しい。
 勿論荒っぽいR&Rバンドとしてのプリティーズも、結構バラードシンガーなフィル・メイも全く持って健在なので安心して堪能するが良い。ってーか、前述不思議な劣化ぶり含めて健在過ぎる。