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It's Only Rock'n Roll
If You Can't Rock Me
Ain't Too Prod To Beg
It's Only Rock'n Roll
Till The Next Good Bye
Time Waits For No One
Luxury
Dance Little Sister
If You Really Want To Be My Friend
Short And Currys
Fingerprint File
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ミック・テイラー在籍時ラストアルバム。ジミー・ミラーとも別れたり、ロン・ウッドが顔を出したりと、次の時代への移行を感じさせるアルバムだ。
ミラー離脱後のミュンヘン録音の曲に彼の録音したExile On Main St.っぽいサウンドの感触が現れているのも過渡期っぽさを感じる部分の一つ。初プロデュースとなるジャガー/リチャーズが彼から吸収して来たものをストレートに出したのかも知れない。
その反面、ロニー加入後に顕著になるファンキーな雰囲気も顔を出していて、これはビリー・プレストンの功績だろう。ストーンズにファンキーを持ち込んだのはロニーだとも言われるが、実際にはストーンズ+ビリー体制に最も適したギタリスト=ロニーだったんじゃないかとも思える。
アルバムはそのビリー・プレストンをフィーチャーしたファンキーな2曲から始まる。"If You Can't Rock Me"のスカスカなイントロ、要所要所でタイトとルーズが入れ替わり立ち替わりする、練ったというより天然なアレンジメントこれぞストーンズ!という雰囲気だ。ファンキーでありながらどうしようもなくR&R。オープニング曲=名刺、そういったパターンの名曲の一つ。
テンプテーションズを見事にR&R化した"Ain't Too Proud To Beg"も最高だ。頭打ちのビートも明らかに"Saticefaction"から進化を見せている。バスドラムとハイハットのニュアンスに注目。曲の消化具合もまさに完璧で、オリジナルを超えたカヴァーの一つと言ってもいいと思う。
タイトル曲"It's Only Rock'n Roll"はミック・テイラー時代からロン・ウッド時代への境目と言える曲で、ベーシックトラックはロニーのソロアルバムのセッションでの録音。ドラムはケニー・ジョーンズ、ベースがウィリー・ウィークスという編成になっている。クレジットは「インスパイア」のみだがロニーも参加している筈だ。
タイトルは「単なるR&R」だが、曲調はもうちょっとひねくれている。ロニーのせいか、最初の2曲に馴染むようなファンキーな要素が加えられているのだ。ケニーのドラミングはかなりチャーリーに似ているが、裏のタイミングが結構違うので解る。ちなみに後のライヴテイクはもっとストレートに"It's Only Rock'n Roll"している。
"Till The Next Goodbye"はミックっぽいバラード曲。このテの曲にはニッキー・ホプキンスの美しいピアノが相変わらずよく似合う。この頃のミックはこういう曲を変にひねった歌い方をしないので共感が持てる。80年代以降の小手先っぽい歌い方よりもストレートでいい。特にこういうアコースティックな感触が大事な曲では、下手な歌い方では曲を殺してしまうのだな。
"Time Waits For No One"にはテイラーが作曲に関わっていると言われるがクレジットされていない。これが彼の脱退の一因とも言われている。ほとんど演歌のような彼のギターが光りまくる。あまりにもウェットなギターと、結構乾いたヴォーカル&アコギの対比も良いが、更にバックでヨレたコーラスをつけるキースのやさぐれっぷりにも注目したい。
"Luxury"は、Exile On Main St.の雰囲気を思い出させるカントリータッチの曲。地味だが変則的な、少し遠くで鳴っているようなドラムが良い。その上でギターもパーカッションも好き勝手やっているようで、完璧にひとまとまりで転がってるのが流石だな、とも。
"Dance Little Sister"はちょっとストレートすぎる程の「ストーンズ流R&R」。久々にチャック・ベリー・マナーでそのまんまやってみました、という感じのライトな曲。こういう曲には当然ピアノはスチュ。これで80年代ならチャーリーのバスドラは当然四ツ打ちだっただろうが、ここでは通常の8ビート。
"If You Really Want To Be My Friend"も「Exile」っぽさのあるソウルバラードだ。"Let It Loose"をもうちょっと本格的にした感じで、本格化のため(?)にBlue Magicというコーラスグループを招いて録音している。個人的には別に本格的にしなくても、と言う感が残る。ビリー・プレストン(この曲には不参加)にでもバッキングを歌わせて、ロック度を増した方が良かったんじゃないか、と思うのだ。
"Short And Curry"はアーシーな雰囲気のナンバーで、ギターとコーラス中心に転がっていくタイプの曲。非常におおらかな雰囲気を感じるのはジャマイカ録音故か。この曲にも「Exile」を感じる。
ラストの"Fingerprint File"は個人的なフェイヴァリットの一つ。ザクザクしたギターに、ミック・テイラーの音数の多いベース(格好良い!)が絡むファンキーな曲。プレストンがクラビ、ホプキンスがピアノでそれぞれパーカッシブなフレーズを刻み、リズムを強調。中間部で突如「びよ〜ん」ってやってるのがビルのシンセで、何故テイラーにベースをまかせて彼がこんなコトやってるのか不明。でもこのワケ解んなさがビルっぽい。ライヴでもコレやってるのがまた、凄い。 |