Goodnight Vienna

Ringo Starr / Drums, Percussions & Vocals
Jim Keltner / Drums & Percussions
Jesse Ed Davis / Guitar
Lon Van Eaton / Guitars & Hones
Robbie Robertson / Guitars
Steve Cropper / Guitars
Dennis Coffey / Guitars
Richard Bennett / Guitars
Alvin Robinson / Guitars
Vini Poncia / Guitars & Vocals
John Lennon / Guitars, Piano & Vocals
Billy Preston / Keyboards
Dr. John / Piano
Elton John / Piano
James Newton Howerd/ Synth
Tom Hensley / Electric Piano
David Foster / Piano
Nicky Hopkins / Piano
Lincoln Mayorga / Piano
Klaus Voorman / Bass & Vocals
Carl Fontana / Accordion
Tom Hensley / Accordion
Harry Nilson / Vocals

Backing Vocals:
Clydie King, Joe Greene, Balackberries, The Masst Alberts, Richard Perry, Lenda Lawrence, Derrek Van Eaton, Cynthia Webb, Jimmy Gilstrap, Ira Hawkins

Horns:
Bobby Keys, Trevor Lawrence, Steve Madaio, Lou McCreery,Chuck Finley,

Side1

(It's All Da-Da-Down To) Goodnight Vienna
Occapella
Oo-Wee
Husband And Wives
Snookeroo

Side2

All By Myself
Call Me
No No Song
Only You (And You Alone)
Easy For Me
Goodnight Vienna (Reprise)

 "Ringo"の作り方に味を占めたリンゴが「ではもう一回」ってノリで作り上げたアルバム、かどうかは定かではないが、現在まで続く「With A Little Help From My Friends路線」のレギュラー化はここからスタートしたのは間違いない。今回はビートルズからはレノンだけだが、Dr.ジョンやスティーヴ・クロッパー、エルトン・ジョン、ジェシ・デイヴィス、ニルソン等のレノンの"Walls And Bridges"人脈や、レギュラーとも言えるヴーアマン、ケルトナー、ホプキンス等も参加。ヴィニ・ポンシアがリンゴをサポートと言う布陣となっている。
 サウンドは全体的にアメリカ南部っぽさが感じられる。Dr.ジョンやクロッパー、ロビー・ロバートスン等がこの雰囲気を作り出した原因だろうか。また、関連もあると思うがレノン、Dr.、エルトンの3人のジョンを含め合計6人のピアニストが参加しているせいもあり、ピアノサウンドも実に印象に残るアルバムだ。前作ほどのゴージャスさは無いが、全体のリラックスした雰囲気はとても良い。

 オープニングにしてタイトル曲が"(It's All Da-Da-Down To) Goodnight Vienna"いきなり作者であるレノンのカウントから走り出すアメリカンテイストの軽快かつ重厚なR&Rだ。このガチャガチャしたピアノはレノンが弾いている。相変わらずテクはともかくノリは最高だ。リンゴとジム・ケルトナーがほぼ全曲でツインドラムを聴かせるが、この二人のビートの合い方は驚異的だ。ここでは重厚かつ軽快なビートをダブルで打ち出している。

 アレン・トゥーサンの曲で、リー・ドーシーがヒットさせた"Occapella"は正しくニューオーリンズの香り漂う素晴らしいテイク。勿論ピアノは現地人Dr.ジョンが演奏。ソウルフルなコーラスやホーンもいいが、やっぱりリンゴ流NOビートが最高なのだ。ところでクレジットは無いが、中間部のスキャットがDr.に聞えるんだけど。

 "Oo-Wee"はリンゴがヴィニ・ポンシアと共作したオリジナル曲。他の曲同様にリンゴとケルトナーのツインドラムが重厚に響く。この曲もDr.が最高のピアノを聴かせるNO風味の曲。しかもバッキング・ヴォーカルはハンブル・パイでお馴染みのブラックベリーズ!

 "Husbands And Wives"は珍しくドラムレスのバラード。当然リンゴなのでけっして甘くならず、むしろ優しげな子守歌風にさえ聞こえる。タイトルからしても結婚式などで流したら和みまくるんじゃないかって気もする。ヴィニ・ポンシアの控えめなギターソロがどこかジョージ風にも聞こえる。ホントにジョージが弾いても最高だったんじゃないかな。

 "Snookeroo"はエルトン・ジョン&バーニー・トーピンの書き下ろしで、なんとなく日本のポップスにもありそうな親しみやすいメロディのR&Rだ。似たようなリズム隊、ホーン、コーラスで演奏されていても"Occapella"等のような引きずった重い感じは無く、ストレートに聴かせる。こういう使い分けが見事。ピアノはエルトン、ギターにロビー・ロバートスンが参加している。

 "All By Myself"もスターキー/ポンシア作品。これもどこかNO風味の曲で、つまり当然Dr.ジョンがピアノを弾いている。更にギターにレノンまで参加。タムをパターンに組み込んだドラミングが面白いが、アクセントなどを考えるとやはりセカンドラインを意識した部分もあるのだろうか。リチャード・ペリーの低音のヴォーカルも印象的。タイトル曲や"Occapella"、"Only You"と並ぶこの合う羽無を代表する曲の一つだ。

 "Call Me"は珍しくリンゴの単独作。デヴィッド・フォスターがレゲエっぽいアクセントのピアノを弾いているし、ドラム(ケルトナーは不参加)も裏拍のハイハットを強調しているのでその辺を狙ったと思っていいだろう。歌メロは非常にゆったりした感じで、いかにもリンゴっぽい、ほのぼのとした世界を構築している。ギターはスティーヴ・クロッパー。

 "No-No Song"もかなり知れ渡った曲だ。ニルソン、ニッキー・ホプキンス、ジェシ・デイヴィスといったメンツからするとレノン人脈から流れてきた連中で録音されたようだ(レノン自身は参加していないが)。軽快だがスピード感のない、リンゴらしいヴォーカルスタイルが長きに渡って愛された秘訣か?いかにもニルソンの多重録音コーラスも楽しい。後にオールスターバンドでも繰り返し演奏された、リンゴの代表曲の一つ。

 かの有名な"Only You"を軽めのタッチでカヴァーしたのはレノンの差し金だと言われる。この曲でもニルソンの多重録音コーラスが活躍する。リズムは全てリンゴ&ケルトナーのドラムとレノンのアコギが構築、ビリー・プレストン、ジェシ・デイヴィス、スティーヴ・クロッパーがそれぞれに複雑にからみあうオブリガードを入れると言う、結構複雑なアレンジ。しかし耳当たりはシンプルだ。ベースはおそらくエレピを弾くプレストンが左手で担当していると思われる。

 "Easy For Me"はニルソン作のバラードで、オーケストラだけをバックにリンゴが一人で歌う。かつての"GoodNight"を思わせる曲だが、リンゴに合っているかどうかはちょっと微妙だ。

 そしてラストに再びレノンがわめき散らし、"Goodnight Vienna"をリプライズするのだった。こちらはゆったりしたパートをメインに、拍手をバックにリンゴが賛辞を述べると言う"You And Me (Babe)"を踏襲したパターン。味をしめたんだろう。

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