My Generation
Side 1
Side2
Out In The Street
I Don't Mind
The Good's Gone
La-La-La-Lies
Much Too Much
My Generation
The kids Are Alright
Please Please Please
It's Not True
I'm A Man
A Legal Matter
The Ox

1965 Singles

Deluxe Edition CD

DISC 1
DISC 2

Out In The Street
I Don't Mind
The Good's Gone
La-La-La-Lies
Much Too Much
My Generation
The kids Are Alright
Please Please Please
It's Not True
I'm A Man
A Legal Matter
The Ox
Circles

I Can't Explain
Bald Headed Woman
Daddy Rolling Stone

Leaving Here
Lubie (Come Back Home)
Shout And Shimmy
(Love Is Like A) Heat Wave
Motoring
Anytime You Want Me
Anyway, Anyhow, Anywhere(french EP Version)
Instant Party Mixture
I Don't Mind (Full length version)
The Good's Gone (Full length version)
My Generation (Inst)
Anytime You Want Me (a Cappella mix)

A Legal Matter (Original mono)
My Generation(Original mono)

 

 「いまだCD化されないデビュー作。そして、今更俺が何を言うようなこともないような名盤だ」
 このページはこんな文章で始まっていた。しかし、2002年8月、遂にユニバーサルの「デラックス・エディション」(以下DE)シリーズでCD化が実現したのだ。細部を見れば気付く点は多いが、これは素直に喜びたい。更に2004年にはUK、US両ヴァージョンのジャケがセットになった紙ジャケまで発売。この名盤を巡る状況は大きく変化した。あとはオリジナルモノヴァージョンの登場を期待したいところだが・・・。

 デビューアルバムは、元々カヴァーの比率が多く考えられていた。初期のレコーディングでは、完成した作品にも収録された"I Don't Mind"、"Please, Please. Please","I'm A Man"や、シングルB面に収められた曲に加え、ハイ・ナンバーズ時代にも演奏したエディー・ホランド作のの"Leaving Here"、マーサ&ヴァンデラスが2曲、"Motoring"と、2ndアルバムで再レコーディングされる"Heatwave"。そして"Lubie(Come Back Home)"(ポール・リヴィア&レイダースの"Leuie Come Back Home"の改作)。ピートのオリジナル曲でレコーディングされていたのはシングル曲以外では"You're Gonna Know Me"のみだった。正直、この状態でアルバムがリリースされていたとしたら、(たとえ2枚のシングル曲も収録したとしても)彼らは歴史に名を残すバンドにはなれなかっただろう。どれもワリと素晴らしいテイクだが、ピートの数々のオリジナルに勝っているとまで言えるものではない。ましてや"My Generation"には・・・

 ピートの奮起によりアルバムはオリジナル主体のものとして完成した。そして最初期の自作曲の一つ"You're Gonna Know Me"は"Out In The Street"と挑戦的なタイトルに改題されアルバムのオープニングを飾ることとなった。ギターをかき鳴らすイントロや間奏のノイジーなギターは"The Kids Are Alright"のプロトタイプにも聞こえる(ただし、"Kids..."はハイ・ナンバース時代に作られていたという説もある。前項参照)。個人的にはアルバム中3番目に強力な曲と思っている。1,2位は言うまでもないけど。

 2曲目も最初のレコーディングセッションで録られていたジェイムズ・ブラウンのカヴァー"I Don't Mind"。ブルージーなバラードで、ロジャーの歌はこのアルバム中でも特に太い。こういう音域の方があってるのかもしれない。ピートの曲は実は彼にはキーが高いんじゃないか?などとも思ってしまうが。ピートのギターはビートバンド風のペケペケした音で、前の曲で見せたような「これぞピート」的な演奏にはなっていない。
 そんなピートの曲でも逆にびっくりするほどキーが低いのが"The Good's Gone"で、サビではコーラスパートの方が目立つため事実上ピートとのツインヴォーカル風のスタイルになっている。ロジャーのヴォーカルはフー史上最低域を這いつくばるように歌う。
 この2曲は本来もっと長かったものをアルバムに入れる際編集している。これらのロングヴァージョンはDEのディスク2に収録して初お目見えとなった。

 "La La La Lies"をはじめとする数曲にはアルバムのセッション唯一の外部ミュージシャンが参加している。名手ニッキー・ホプキンスだ。アルバム中何曲かは彼のピアノが引き締めているという気もする。あとこの曲はキースのドラムにも注目。まるでブリキ缶をひっぱたいているかのような音。もしかしてほんとに...ブリキ?(まさかね)。

 同じくらいポップな次の曲"Much Too Much"にもホプキンスは参加、ここでも重要な存在感を発揮する。この辺の曲のコーラスのスタイルは初期のフーのトレードマークの一つだが、やはりデビュー作だけあってちょっと粗削りなのが他と比べると面白い。ロジャーのリードヴォーカルは"The Good's Gone"にも劣らず不敵。キースが珍しくスクエアなドラミングをしてるな、と思うと突如裏切られる。スリリングである。

 さて、このアルバムはカヴァー主体で仕上げられる予定だったことは前述したが、そんな逆風の中でピートが書き上げた起死回生の新曲が言わずと知れた"My Generation"である。彼らの代名詞となり、さらにモッズのアンセムとなったこの曲こそ、The Whoをスターダムにのし上げる原動力になったのは間違いない。
 ただの威勢のいい曲ではなく、ジョンの歪みまくった(伝説的)ベースソロや、キースの目茶苦茶なドラム、そしてメッセージ性の強い歌詞がこの曲を独自のものにしている。さらに、この曲は"Anyway..."と違い、若さでしか演奏できない曲ではなく、サウンド的にも時代やメンバーの成長に対応していくことができた。あるときはインプロビゼイションに突入、あるときはブルースにアレンジして...そしてWHOは、今でもこの曲で7分にわたる演奏をしているのだ。
 DEにより、この曲のリードギターとコーラス(エンディング付近など)が最終ミックス時にオーバーダブされたことが判明した。したがってオリジナルマスターから作られたステレオヴァージョンはこれらのパートが未収録となっている。おかげで物凄く物足りなく感じるが、DEには2枚目ラストにモノヴァージョンも併録されているので、今までのヴァージョンが聴けなくなる事態にはならなかった。勿論数多いベストなどにも通常のモノミックスが収録されている。

 B面は、これまたモッズアンセムとなったポップな名曲"The Kid's Are Alright"からはじまる。あくまで分かり易くポップなメロディーにキースの爆音ドラムと、間奏部分のピートのギターノイズの嵐が組み合わさるという、フー最強スタイルだ。アメリカ盤や多くの編集盤(現在でも!)ではこの間奏がカットされているので要注意。死ぬほど物足りない。DEではヴォーカルが一部別テイク(ダブルトラックの片方のみ?)なので、オリジナルUKヴァージョンは現在ボックスセットでしか聴けない。

 ニッキー・ホプキンスは初期のセッションにも参加していたのか?幻のアルバムにも収録予定だった"Please Please Please"(再びJBのナンバー)にもピアノが入っているところからするとそう考えるか、再録されたか、どっちかなんだけど。それはともかく、どうあがいてもJBにはかなわない。いくら何でもこの選曲は分が悪かったか?但しキースだけは圧倒的だ。エンディングのフレージングの破壊度ときたら・・・

 "It's Not True"は転がりまくっているようなテンポの曲。キースのドラムが以外に(?)きっちりキープしている。まあ、ぐしゃぐしゃなフィルも堪能できるんだけど。ホプキンスも参加。

 "I'm A Man"はモッズ系のバンドに大人気のナンバーの一つで、言わずとしれたボ・ディドリーの曲。ホプキンスのピアノも含めてバンドが一丸となってこのブルースを盛り上げていて、凄くいい演奏なのだがなぜかアメリカ盤には入っていない。

 アルバム中唯一ピートがリードヴォーカルを摂る"A Legal Matter"。離婚問題を歌うっていうのはこの時期のバンドでは珍しいかもしれないが、曲は割と普通。シングルカットまでされているが、そこまでの曲か?と思ってしまうんだけど...
 この曲も"My Generation"同様ギターのオーバーダブがあとで行なわれたため、DEのステレオミックスにはリードギターが入っていない。勿論モノヴァージョンもしっかり収録。

 アルバムラストはロジャー以外の3人とホプキンスの共作のインスト、"The Ox"。ジョンのあだ名を冠したこの曲は要するにジャムセッション中に出来た曲なんだろう。タイトルに反してキースとホプキンスを中心に曲が展開していく。名曲とは誰も呼ばないだろうが、楽しい。この曲もDEでは延長され、フルエンディングになった。

LIVE TRACKS 1965
Singles & Rare Tracks

back