![]() Quadrophenia
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Remix & Remaster CD
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Whoの最高傑作4連発のトリを務めるのが"Quadrophenia"モッズの少年の生き様(?)を書いたと言われるロックオペラだ。過去にない亊だが、このアルバムは全曲をピートが一人で書いている。そのせいか、ピートのソロアルバムに近いと言われる(ジョンのヴォーカル曲が含まれていないのだ!)が、サウンド面で言うとその逆で、ハードロックバンドとしてのフーのグループとしての魅力がつまっている。 アルバムは"I Am The Sea"から始まる。波の音をバックに4人のテーマ(後述)の抜粋が現れ、消えていく。そして最後に"Can
you see the real me, can you?"のロジャーの叫びが遠く聞こえ、次の曲に続いていく。 またしても途切れずに続く"Quadrophenia"は4つのテーマを対位法的に配置したインストナンバー。そしてタイトル曲でもある。サウンドの骨格はピートによるシンセサイザーが担っている。これはピートのデモヴァージョンの演奏を流用したもののようだ。 "Cut My Hair"は歌詞の神経質なイメージを表すかのように繊細な雰囲気で始まる。サビに当たる部分には"Zoot Suit"と言うフレーズが出てきて、ハイ・ナンバースのデビューシングルをイメージさせる。ヴォーカルは基本的にはピート。サビはロジャーがメイン、ピートはハーモニーに回る。 "The Punk And The Godfather"はライヴでもお馴染のハードロックナンバーで、キースのドラムが終始暴れ回っている。特に後半、ブリッジ以降(歓声が入ってくるあたり)にはジョンを巻き込んで最高潮に達する。反面、各ヴァースのつなぎには"My Generation"を引用しながら内省的なフレーズが挟み込まれる。そのパートとやはり静かなブリッジはピートのヴォーカルで繊細な面を強調する。このアルバムはこういう静と動を対比する場面が多く見られる("Next"以降のピートの作曲法の特徴でもあるが)。 "I'm One"はピートが歌うアコースティックナンバー。ただし1コーラスめと3コーラスめ前半のみ。中盤からバンドが入ってきてフーにしてはグルーヴィーなロックナンバーに変わってしまう。ピートはソロツアーなどではよくアコースティックのみで歌っていて、こちらも捨てがたい魅力がある。ピートの声と相まってタイトル通りの孤独感がよく出ているのだ。 "The Dirty Jobs"のイントロは"Dr. Jimmy"と酷似していて、こんなところにもトータルアルバムらしい面が現れている。ギターの音がほとんど聞こえない曲で、バッキングはシンセがメイン。何となく印象も薄い曲だった。ブリッジ直前にキースの叫び声が遠くに聞こえるんだけど...なんで?次の曲との繋ぎに何かマーチングバンドのような演奏が入っている。 ロジャーのテーマ"Helpless Dancer"はピアノとアコースティック・ギターを伴奏にロジャーが一人掛け合いデュエットを聴かせる曲。左右のチャンネルから交互に聞こえるロジャーの声は分裂したジミーの内面を表現しているんだろうか。イントロとエンディングではジョンが久々にフレンチホルンを吹いている。また、曲の終了後には"The
Kids Are Alright"が流れる。 "Is It In My Head"もわりとギターが後退した曲だ。中盤でようやく顔を出す。"The Dirty Jobs"共々、うっかり忘れてしまう曲。どっちもライヴでやったことがないくらいだし...。サビはピートとジョンのハーモニーになっているのが若干珍しいかもしれない。 映画ではエンディングで効果的に使われた"I've Had Enough"はアルバムの1枚目を締める曲だけありテーマ的にも重要な位置にあると思わる。他の曲からの抜粋も多く登場する。ピートが歌うパートは"Sea And Sand"にも登場するし、その直後には"Love Reign O'er Me"が出てくる。サビはカントリー風(?)になって軽い雰囲気に聞こえるがラストの絶叫がそんな雰囲気を打ち砕いてしまう。 先行シングルでもあった"5:15"は強力なリフを持つキャッチーな曲だ。オープニングフレーズの"Whay should I care?"は"Cut My Hair"からの引用。そして静寂を突き破るホーンのリフがパワフルだ。ロジャー気合いが入っている。他の曲同様「静」のパートは登場するがそこでもロジャーはシャウトしているし、アルバム中最高にアドリブのラインも出てくる。ベースやドラムもドライヴしているし、今まで物足りなかったギターも存分に聴くことが出来る。勿論これ以降ライヴでも欠かすことの出来ない曲になっていった。 ディスク2は強力な曲で満たされている。"Sea And Sand"はオープニングと対になっているのだろうか。同じく波の音で始まり、テーマも勿論海だ。サウンドはここでもギターが全面に復活してきており、バラード的なメロディーではあるが緊張感を持たせている。ピートは"I've Had Enough"でも登場したフレーズを再び歌っている。 "Drowned"はクリス・ステイントンのピアノをフィーチャーしたナンバー。元々はアルバムとは独立した曲だったらしいが、組み込まれるにあたって後半に"5:15"のリフが挿入されている。70年代はライヴでもオリジナル通りだったが、80年代以降はピートがヴォーカルを取るようになって、ロジャーはブルースハープを全編にわたって吹くというスタイルになっている。ピートには思い入れのある曲のようで、それ以外でもアコースティックでソロ演奏することも多かった。 "Bell Boy"はキースのテーマで、バッキングはシンセを中心としたものになっている。中間部から登場するダミ声の「ベルボーイ」はキース自身のヴォーカルだ。この部分、ライヴでもキースがドラムを叩くのをやめて(!)しかもロジャーのマイクを受け取って(!!)歌っていて、この時期のツアーの見どころの一つにもなっている。 "Dr. Jimmy"は主人公ジミーの名前が曲中に登場する唯一の曲である。アルバム中最長の曲だが、実際は"Is It Me"(ジョンのテーマ)を曲を含む構造になっている。シンセによるシーケンスフレーズと高音域のベースが印象に残るハードロックナンバー。キースも暴れまくっている(若干ためらい気味に聞こえる部分もあるが...)。いつもの「静」の部分は"Is It Me"と言う別の曲になっており、こちらはどこかトミーの"See Me Feel Me"を彷彿とさせるものになっている。この曲もあまりギターは活躍しない。 そして再び4人のテーマが"The Rock"で繰り返される。これは"Quadrophenia"の変奏曲と言っていいだろう。 ラストはフー史上最高にドラマティックなバラード、"Love Reign O'er Me"だ。ハードロックバラードの名曲に数えられることも多い曲であり、ここでのロジャーの絶叫ヴォーカルは彼にとっても一世一代と言っていいだろう。雨音と、雷鳴を思わせるティンパニーから始まるが、これはタイトルの"reign"(支配)と"rain"で韻が踏まれているところからの発想だろう。 |
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TRACKS 1972-73 Singles 1972-73 Quadrophenia original sound track back |