![]() Quadrophenia
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"Quadrophenia"の映画版は"The Kids Are Alright"とほぼ平行する形で製作された。"Tommy"と違い、オペラ形式はとらずフーの曲はあくまでBGMという位置づけになっている。この映画のために新曲の収録と、ジョンによるオリジナル盤収録曲のリミックスが行なわれた。アルバムはこれらの曲に加え、映画で使われたオールディーズナンバー、「クロス・セクション」なるバンドによる演奏、そしてハイ・ナンバーズの"Zuit Suit"と言う構成になっている(CDではボーナスとして"I'm The Face"も加わる。この2曲については1964年の項参照) "I Am The Sea"はさすがにほぼオリジナル通りだが、続く"The Real Me"はかなり派手なミックスになっている。ホーンセクションがダビングされ、更にベースを強調、ラストは"Quadrophenia"がカットになったためフル・エンディングになっている。このエンディング部分が追加録音なのか、オリジナルテープにあるパートなのかは不明。 "I'm One"は全体にピアノが強調され、華やかさをました。しかしこの曲の場合シンプルさがウリという面もあったので、これはあまり効果が高いとは思えない。"5:15"でもピアノのミックスが大きくなっていて、更にヴォーカルのエコーも増えたようだ。オープニングの効果音もカット。日本等ではこの2曲で再シングルカットされた。(A面は勿論"5:15")。"Love Reign O're Me"も雨音をカットし、ホーンをオーバーダブ、前面に押し出した派手なミックスに変更された。エンディングにはUSシングルヴァージョンに含まれていたピアノ音も。 "Bell Boy"も"I've Had Enough"も特に大きな変化は見られない。オリジナルよりはギターがよく聞こえる気もするが。後者は映画ではクライマックスに使われ、オリジナル盤以上に重要な位置づけだった。 "Hi Heel Sneekers"は映画でクラブのシーンで演奏されていた曲で、ここではロジャーがプロデュースしていたというクロス・セクションというバンドが演奏している。R&Rクラシックを素直にカヴァーしているが、まあ時代設定を考えれば当然と言ったところだろう。 ここからは新曲が披露される。"Get Out Stay Out"は映画用に新録音されたもので、ケニー・ジョーンズがドラムを叩いている。ヴォーカルはピートで、ほとんど変化のない歌詞が幾つかのパターンでブレイクをはさみながら繰り返される。非常にサントラに使い易そうな曲で、そのためだけに書かれたと言ってもいいだろう。抜き出して単独で聴いてもどうということの無い曲だ。 かなり大幅なリミックスが程された"Punk And The Godfather"も聴きどころの一つ。ベースは明らかに新録音のものに差し替えられている(所々リズムを外す瞬間が...)し、後半の疑似ライヴ風の演出もない。その分後半はバランスの調整やイコライジングでメリハリが利かされている。シンセはベースとドラムに埋め込まれるようにミックスされ、オリジナルヴァージョンより「ロックな」雰囲気が強調される結果になっている。 個々の曲解説はしないが、ちょっとしたモッズ音楽のコンピレーションとして聴けるサイド4(CDのトラック16〜22)も楽しい。フーだけ聴いて満足してちゃ駄目だぞ。 |
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